ミックマックと参考文献
"一般的に、「創造神話」(origin belief) といった場合、「『至高の存在』(例えば神)が、慎重に考えて『宇宙を創造した』」というような宗教的神話である「創世神話」(creation myth) と同一視される。しかしながら、「創造神話」は非宗教的主張や現代科学、哲学に基づく理論を含むように一般化されるであろう。また創造と言う場合、世界・宇宙に限らず人間などの創造も含む事にも留意する必要がある。"いくつかの宗教団体は、創世神話が、生命や宇宙の成り立ちの科学的説明と並んで考えられるべきだとしており、また団体によっては、取って代わるべきだと主張するものもある。多くの創世神話は、広い範囲で同じテーマを持っていることが多い。一般的なモチーフとしては以下のようなものがある。
"時代と地方、伝承によって、幾分かの違いがあるが、主要な十二の神は、第一世代の神、秩序(コスモス)の象徴でもある神々の父 1)ゼウス、2)ヘーラー女神、3)ポセイドーン、4)デーメーテール女神、5)ヘスティアー女神の5柱に、第二世代の神として、6)アポローン、7)アレース、8)ヘルメース、9)ヘーパイストス、10)アテーナー女神、11)アプロディーテー女神、12)アルテミス女神の7柱である。また、ときとしてヘスティアーの代わりに、ディオニューソスが十二神に入る。ハーデースとその后ペルセポネーは、地下(クトニオス)の神とされ、オリュンポスの神ではないが、主要な神として、十二神のなかに数えることがある[42] [43]。"それぞれの神は、崇拝の根拠地を持つのが普通で、また神々の習合が起こっているとき、広範囲な地方の神々を取り込んだ神は、数多くの崇拝の根拠地を持つことにもなる。アテーナイのパルテノン神殿小壁には、十二の神の彫像が刻まれているが、この十二神は、上記の一覧と一致している(ディオニューソスが十二神に入っている)。オリュンポスを代表する十二の神と地下の神ハーデース等以外にも、オリュンポスの世界には様々な神々が存在する。彼らはオリュンポスの十二神や他の有力な神が、エロースの力によって互いに交わることによって生まれた神である。また、広義のティーターンの一族に属する者も、オリュンポスの一員として神々の席の一端を占め、重要な役割を担っている。
世界の多くの地域に特有の民話・昔話が残されている。お伽話とも言う。説話を集めた作品のことを「説話集」と言う。一種のアンソロジーである。文学性の備わったものを「説話文学」と呼ぶ。民間に伝わる話を知識層が文章に記述することよって生まれた。民俗学・文学などの研究対象になる。日本文学では主に中古文学、中世文学の頃栄えた。『日本現報善悪霊異記(日本霊異記)』のように仏教説話の性格が強いものもあるが、特に12世紀には幅広い題材に取材した『今昔物語集』のような説話集も生まれた。また、芥川龍之介が『今昔物語集』を題材にして「羅生門」「芋粥」「鼻」などの小説を書くなど、近代以降の文学活動にも影響を与えた。日本の有名な昔話には例えば次のようなものがある。英語では「神話学」に当たる言葉としてMythologyとMythographyの二つがある。前者は神話体系(個別神話ではない)のことを指す場合が多い。後者は本来、このような神話体系を記述・編纂すること(記述神話学)を指すが、現代では神話学一般を指す用語ともなっている。
"次にシュメール人を支配したアッカド人が継承したアッカド神話である。アッカド神話は大きくバビロニア神話とアッシリア神話に分かれるが、これは言語の違いだけであり、内容にほとんど差はない。 その大部分はシュメール神話に類似、或いはそのままの状態で継承されている。特に神々の名前など、シュメール神話同様のものが扱われる。そして、この段階でほぼ現在に知られている古代メソポタミア地域の神話は確立した。"これらを総称してメソポタミア神話、あるいは古代オリエント神話とも呼ばれている。ただしオリエントというとカナンのカナン神話の系統(ウガリット神話、フェニキア神話)や、ヒッタイト神話、エジプト神話なども含む場合がある。文明を築き上げたシュメール人は、紀元前3000年ごろには、すでにかの有名な楔形文字を持っており、これらを用いて粘土の石版(粘土板)に多くの神話を刻みつけた。その後、覇権はめまぐるしく入れ替わっていったが、おおよそメソポタミア神話体系の基盤は、シュメールとアッカドの2民族によって固められた。