「創造神話」と「創世神話」とおとぎ話の起源

口伝神話の大部分はシャーマンの歌(巫歌)である。檀君はあくまでも神話上の存在であり、実在しなかったとされている。檀君王倹という名についても、平壌の古名として「王険」「王険城」が『史記』朝鮮列伝に出てくるのが初出で、元々は地名であったことがわかる。12世紀に成立した高麗の正史『三国史記』高句麗本紀第五東川王の条には平壌にかつて住んでいた仙人の名前として王倹という人名が出てくるが、檀君という王がいたことは全く書かれていない。これらの傍証からも、檀君神話は朝鮮の古来からの独立を示すための伝説的神話だろうと推測されており、国家としての檀君朝鮮の実在性も低いとされている。しかし現在でも、朝鮮人の中には檀君を実在の人物と主張する者がいる。大韓民国の国定教科書では韓国の歴史が非常に長いことを示す「史実」として扱われている。また朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)では、1993年の発掘調査で檀君のものらしき骨が発見され、「電子スピン共鳴法」による解析で5011年前のものと分かったため、檀君は実在人物であったと主張されている。しかし、神話に基づく檀君朝鮮の建国年との間に700年近い差があり、また解析方法についても詳細が公表されていないことから、信憑性は低いと見られる。

「とんぼのように人々の遺体は川を埋めた。いかだのように遺体は船のへりに当たった。いかだのように遺体は川岸に流れ着いた。」"シュメール王名表 WB-444 はジウスドラの支配の後に洪水を設定しているが、彼が、他の洪水伝説と多くの共通点を持つジウスドラ叙事詩における洪水の主人公である。 考古学者のマックス・マローワン[8] によれば、創世記の洪水は「紀元前2900年頃、初期王朝の始まりに実際に起こった事象に基づいている」という。""約3600年の公転周期で太陽を周回しているとされる惑星二ビル(惑星X)が地球に接近する度に地球に大災害をもたらしたとする説。 紀元前1500年前後を機に時を同じくして4大文明が衰退している点(洪水襲来が原因と推測される地域もある)、その4000年ほど過去の紀元前5600年ごろに発生したとされる黒海洪水説も、どちらも惑星ニビルの接近が原因であるとする。 ただ、惑星そのものが発見されていない状態で、神話の域を脱していない。"

これについて既に気づいている神々は、来たる日に向けて戦死者の魂エインヘリャルを集めるが、巨人族側に負け、神々と世界は破滅する。このように悲観的な中でも2つの希望があった。ラグナロクでは神々や世界の他に巨人族もまたすべて滅びるが、廃墟からより良き新しい世界が出現するのである。オーディンはフェンリルに飲み込まれ、トールはヨルムンガンドを打ち倒すがその毒のために斃れることになる。最後に死ぬのはロキで、ヘイムダルと相討ちになり、スルトによって炎が放たれ、「九つの世界」は海中へと沈む。このように神々はラグナロクで敗北し、殺されてしまうが、ラグナロク後の新世界ではバルドルのように蘇る者もいる。この神話文学には霊的な創造物達もさることながら、英雄や王たちの伝説にも関連している。物語に登場する氏族や王国を設立した人物たちは、実際に起こったある特定の出来事や国の起源などの例証として、非常に重要であるという。この英雄を扱った文学は他のヨーロッパ文学に見られる、叙事詩と同様の機能を果たし、民族の固有性とも密接に関連していたのではないかと考えられている。伝説上の人物はおそらく実在したモデルがあったとされ、スカンディナヴィアの学者達は何代にも渡って、サガにおける神話的人物から実際の歴史を抽出しようと試みているのである。ウェーランド・スミス(鍛冶師のヴィーラント)とヴォルンドル、シグルズルとジークフリート、そしておそらくはベオウルフとボズヴァル・ビャルキなど、時折ゲルマンのどの世界で叙事詩が残存していたかにより、英雄も様々な表現形式で新たに脚色される。他にも、著名な英雄にはハグバルズル、スタルカズル、ラグナル・ロズブローク(粗毛ズボンのラグナル)、シグルズル金環王、イーヴァル広範王(イーヴァル・ヴィーズファズミ)、ハラルドル戦舌王(ハーラル・ヒルデタンド)などがいる。戦士に選ばれた女性、盾持つ処女も著名である。女性の役割はヒロインとして、そして英雄の旅に支障をきたすものとして表現されている。

ウーラノスより世界の支配権を奪ったクロノスは、第二代の王権を持つことになる。クロノスはウーラノスとガイアが生んだ子供たちのなかの末弟であり、彼の兄と姉に当たる神々は、クロノスの王権の元で、世界を支配・管掌する神々となる。とはいえ、この時代にはまだ、神々の役割分担は明確でなかった[35]。クロノスの兄弟姉妹たちはティーターンの神々と呼ばれ、オリュンポスの十二の神に似て、主要な神々は「ティーターンの十二の神」と呼ばれる。これらのティーターンの十二の神としては、通常、次の神々が挙げられる。まず主神たる1)クロノス、その妻である2)レアー女神、長子3)オーケアノス、4)コイオス、5)ヒュペリーオーン、6)クレイオス、7)イーアペトス、8)テーテュース女神、9)テミス女神(法)、10)ムネーモシュネー女神(記憶)、11)ポイベー女神、12)テイアー女神である[36]。アポロドーロスはディオーネー女神をクロノスの姉妹に挙げているが、この名はゼウスの女性形であり、女神の性格には諸説がある。ティーターンはこれ以外にも、子孫が多数存在した。後にティーターンはオリュンポス神族に敗れ、タルタロスに落とされるが、全員が罰を受けた訳ではない。広義のティーターンの一族には、イーアペトスの子であるアトラース、プロメーテウス、エピメーテウスや、ヒュペリーオーンの子であるエーオース(暁)、セレーネー(月)、ヘーリオス(太陽)などがいた[37]。

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